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そこには少女がいた。
その少女はギターを弾き目をつむって歌っている。
その歌は今までに聴いたことがないほど綺麗な演奏と歌声だった。
僕もいつの間にか目を閉じていた。
一瞬見たことのない風景が瞼の裏に映った気がした。
どこまでも続く蒼が……
彼女の演奏が終わり僕は目をあけた。
その少女は背中まで伸びた黒髪と深く、そして優しい蒼い目をしていた。
「歌、とても綺麗だったよ」
自然とそんな言葉が出た。
「ありがと」
少女はニコリと笑いながら答えた。
「私はソラ。あなたは?」
「僕は蒼太、青山蒼太」
「よろしく、蒼太」
「よろしく、ソラ」
こうして僕は、何の変哲もない日々の中で君にあったんだ。
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