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結局、必然的に、その夜私と英太は結ばれた。
私は、ベッドでするセックスはなんて気持ちのいいものだろう…と感動したのを覚えている。
狭い後部席で体を折り畳みながらするセックスも時にはいいかもしれないが…
セックスは白いシーツの上でするものである。
誰かがいつか言っていたように。
英太は優しく優しく丁寧に私を抱いた。
手足を延ばしてするセックスは素晴らしく気持ち良く、英太を見る目もがらりと変わった。
英太が私を見る目も変わった。
私を呼ぶ時は、いつでも優しい笑みを目元にうかべていた。
母親が子供に呼び掛けるように、甘い声色で私を呼んだ。
私は幸せで幸せで、まさしく毎日がばら色だった。
私の中から、恨みとか憎しみとかそんな醜い感情が消えて、すべてを優しい微笑みに変えてくれたのだ。
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