生い立ち

7/7
前へ
/11ページ
次へ
嬉々として出迎えた私に母は「淋しくなかった?」と聞いてきたので、私は「父さんが居たから大丈夫だったよ」と笑顔で応えました。 たぶん、これが私のついた初めての嘘です。 子供ながらに思ったのでしょう。 「母さんにだけは知られてはいけない」と…。 そのとき、背後で父親の目が光っていたのを私は背中で感じていました。
/11ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加