2人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
小学校入学して、もう4年目になるのか……
オレも今年から小学校高学年。桜の花が毎年きれいに咲くこの道は、歩くたびに春のにおいがする。まだ少し冷たい風が吹いているが、まあ小春日和と言える日だろう。
学校にいつも1番乗りで行くオレは、始業式のこの日も1番乗り。だってなんだか嬉しくなるんだもん。学校が大好きな子だったから。
それよりも何よりも、今年はクラス替えの年。オレはプレゼントだとか運動会だとかが待てないタチだった。「この一周間は消滅してしまえばいーのに…」とかよく考えてたかな(笑)この日も興奮してて3時間くらいしか寝てなかった。
学校に着いたら1番にクラスを見に行った。まあ別にね、どーでもよかった。好きな人なんかいないし、友達は数え切れないくらいいたから。誰と一緒になろうと別にいい。……矛盾するよーだけど、ただ一人、あいつだけとはなりたくなかった……「ゆうや」…なんか虫ずが走るんだよ。こいつの言動、行動わ。
運命とはおもしろいもので、そーゆーやつとは必ず一緒になるんだよな。うん。皮肉ったらありゃしないよ、まったく。
担任の「牧野先生」は新しく来た人かな?知らない人だった。
そうこうしているうちにみんな登校してきた。
「よー✋春休みはなんしよったぁ~?」
「べつに~。平凡な毎日で」
そんなありふれた会話が教室内で広がっていた。
「また同じクラスだね!」オレに最初に話かけてきたのは、「みさき」。なんだか口うるさいやつなんだけど、恨めないやつなんだ。みさきは一年生の時からずっと同じクラスだった。カワイイってのはわかるんだけど、オレのタイプではない。
「だねぇ~!このまま6年まで一緒なんぢゃね?」
「だといいねぇ~!」
どーやら、みさきはオレに気があるらしい。とオレは思う。勝手な想像だが…
最初のコメントを投稿しよう!