始まり

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小学校入学して、もう4年目になるのか…… オレも今年から小学校高学年。桜の花が毎年きれいに咲くこの道は、歩くたびに春のにおいがする。まだ少し冷たい風が吹いているが、まあ小春日和と言える日だろう。 学校にいつも1番乗りで行くオレは、始業式のこの日も1番乗り。だってなんだか嬉しくなるんだもん。学校が大好きな子だったから。 それよりも何よりも、今年はクラス替えの年。オレはプレゼントだとか運動会だとかが待てないタチだった。「この一周間は消滅してしまえばいーのに…」とかよく考えてたかな(笑)この日も興奮してて3時間くらいしか寝てなかった。 学校に着いたら1番にクラスを見に行った。まあ別にね、どーでもよかった。好きな人なんかいないし、友達は数え切れないくらいいたから。誰と一緒になろうと別にいい。……矛盾するよーだけど、ただ一人、あいつだけとはなりたくなかった……「ゆうや」…なんか虫ずが走るんだよ。こいつの言動、行動わ。 運命とはおもしろいもので、そーゆーやつとは必ず一緒になるんだよな。うん。皮肉ったらありゃしないよ、まったく。 担任の「牧野先生」は新しく来た人かな?知らない人だった。 そうこうしているうちにみんな登校してきた。 「よー✋春休みはなんしよったぁ~?」 「べつに~。平凡な毎日で」 そんなありふれた会話が教室内で広がっていた。 「また同じクラスだね!」オレに最初に話かけてきたのは、「みさき」。なんだか口うるさいやつなんだけど、恨めないやつなんだ。みさきは一年生の時からずっと同じクラスだった。カワイイってのはわかるんだけど、オレのタイプではない。 「だねぇ~!このまま6年まで一緒なんぢゃね?」 「だといいねぇ~!」 どーやら、みさきはオレに気があるらしい。とオレは思う。勝手な想像だが…
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