【08:03】産業区侵入者排除

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直線で向かい合う2機… お互いは接近しつつ、同時にトリガーを引いた ACのマシンガンは24発全弾命中した だがMTに損傷はあまり見られない… それもそのはず、重装MTには機動力が無く… 取り柄といえば装甲の厚さだった。 だから主に拠点防衛などに用いられていた。 一方、レイブンのACは俗に言う中量2脚だった 装甲はさほど厚くない MTのバズーカはACの右手に当たり 右手が動かなくなったのか、糸が切れたかのようにぶら下がる形になっていた 「当たった…これでっ」 トリガーを握る指に力が入る これが当たれば… 逃げ切れる… そう思ったのだろう だが そう甘くは無かった ACは2発目を軽々と躱し、MTの懐に入った 「あっ…」 絶望…パイロットの脳裏に浮かんだのは「それ」に他ならない 叫ぶ間も…懺悔する間もなくMTのコクピットは焼き切られた。 爆発を背にACは加速する… 逃げたMTを追う為に… 「ハァ…くそ…遠いな」 MTはまだ走ったいた 「なっ…冗談だろ…」 ACとMTとでは加速性能が大きく異なる ACにはブースタが装備されるが、基本的にMTには装備されてなかった。 「くるな…くるなぁっ」 必死に抵抗するMT 機銃を撃って牽制している だがACに通用するはずもなく… それを無視し、MTに肉薄した …抵抗虚しく MTのパイロットは絶命した。 先程までの轟音は消え 産業区には静寂が漂っていた。 「作戦成功よ…レイブン…お疲れ様」 シーラが暖かい声で迎えてくれた 「やれやれ…やっと終わったか?」 エドは退屈だったのかあくびをしつつ労った。 「まぁ…おつかれさん」 ACはまたブースタに火を灯した どうやら帰還するようだ…エドとシーラが待つ 「ガレージ」へ レイブンが去った後 入れ違いで一機のACが産業区に到着した 「この静寂…遅かったと言うのか…?」 「一体…誰が…」 女はすぐにその場を後にした… 絡み始めた2本の線 バーテックスの予告したアライアンス襲撃まで残り… 22時間…
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