【10:14】サンダイルフェザー撃破

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「エド…ちょっと良い?」 シーラは何やら神妙な顔つきでエドを呼んだ 「ん?どうした」 「実は…レイブンが帰還した後に産業区に入ったACがいるの…」 「ほう…映像はあるか?」 「えぇ…今出すわ」 そう言ってシーラはモニタに謎のACの映像を映した 「このAC…そして…このエンブレム…」 エドの雰囲気が普段とは明らかに違った それに気付いたのか、シーラは不安気に聞いた 「知ってるの…?このAC…」 「………」 エドは黙ってしまった…がすぐに重たい口を開いた 「AC名…ファシネイター…パイロットの名は…」 「ジナイーダ?」 ここはアライアンスの仮設基地 ある女傭兵が指揮を取っていた 「そうです、指令と同じ…女性パイロットと言う話です」 「へぇ…私以外の…ねぇ」 女の名はプリンシバル アライアンスのエリート、戦術部隊所属である。 「うわさでは…特定の勢力に荷担しない傭兵の中で、その戦闘能力は最高ランク…と聞いております」 若い兵はオドオドしていた、落ち着かないのであろう。 「噂だけ…か?」 鋭い眼光で睨まれた 若い兵は死を感じた 「いえ…それだけではありません」 「どおいう事かしら?」 とっさに援護に入ったのは先輩の通信兵だ 「現在確認されている彼女の戦果…それだけで十分に実力は推し量れるかと」 「そう…具体的には?」 すこし興味が沸いたのか、プリンシバルは詳しい情報を要求した 「すでに…三人の傭兵が彼女の凶刃に倒れています」 それしか伝えられなかった、ジナイーダに関しては情報がまったくと言って良いほどない 理由は定かではないが、傭兵として活動しだしたのは極最近…と言う仮設が有力である それを聞いたプリンシバルは納得したのか、視線を戻した。 若い兵は安堵した…下手をすれば今日が命日になっていたかも知れないのだ。
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