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「お前も、好きだったんだな……航平のこと」
「なっ…!!!!!!」
同情というような顔を向けられ、私はプイッとそっぽを向いた。
まるで、私の気持ちから目を反らすように。
「あんたには関係ないでしょ!?」
航平に会ったとき、本当に王子様だと思った。
私のため、だなんて我が儘は言わない。
ただ、突然私たちの前に表れた、絵本の中の王子様。
憧れない女の子なんて絶対にいない。
史桜と腹違いの姉、なんて立場にいなければ、ただ遠くから見ているだけで充分だったのに…。
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