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「史桜と…だなんて…」
しかも突然、なんの前触れもなく。
私が史桜と知り合いだった航平と話すのには、時間なんて要らなかった。
『友達』の中でも『特別』だと思ってた。
いつも私に笑いかけてくれた。
あの笑顔は、私じゃなくて史桜だけに向けたもの…?
「あの笑顔はなんだったのっ!!!!!!」
気持ちだけ期待させておいて、実際は史桜を選んで。
私には告白なんて、出来なかった。
私が振られたら、お互い気まずくなる。
両想いになれば、史桜が気まずくなる。
そう思ってたのに…。
「史桜にとって私は踏み台でしかなかったんだ…っ!!!!!!」
溢れる涙で、前が見えなくなる。
泣きたくなんかないのに、意に反して止まらない涙。
稜平の前で泣くなんて、かなりの屈辱なはずなのに…
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