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「俺さ…航平みたいにあちこち良い顔出来る王子様にはなれねぇけど…」
「……うん…」
「お前だけの王子様に、なれねぇかな?」
「……………ぇ?」
稜平の普段見慣れない顔に驚いて見惚れていたら、さらに耳を疑う言葉。
気のせいじゃないよね?
そう思って聞き返したら、照れたのかちょっとだけ無愛想な顔になって。
でも今度ははっきりと聞こえるように言ってくれた。
「俺だけのお姫様になれよ」
皆にニコニコ笑わないけど…
絵本に出てくるような王子様には程遠いけど…
それでも構わない。
だってあなたは…
私だけの王子様。
END
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