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もう、この町に来る事は、ないと思ってた。
この町に降る雨は、5年前と同じで冷たかった。
あの日、雨に濡れ1人で歩いてた君がほっとけなかった。
もし、君と出会わなければ俺は、こんなに苦しくなかったと思う。
知らなかった、君が苦しんでいたこと。
本当は辛くて、辛くてたまらなかったのに、隠して俺の前ではずっと、笑顔でいた事。
気付いてあげれなかった自分が許せなくて。
俺は、住み慣れた町から出た。
でも、一通の手紙を見て俺は、この町に帰ってきた。
俺の肩を濡らす雨が強くなってきた。
俺は、予約をしておいたホテルに向かった。
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