邂逅――そして決着

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どうも、魔王です。 突然ですが私は今とんでもない状況になっています――魔王と勇者が一緒に旅をするという状況 なんでこうなったかというと・・・私が暑さのあまりにひんやり冷えた大理石の床に横になっていたから? ・・・ち、違う!全部あいつのせい!! あ、あいつ、ジンがいきなりい、一緒に暮らそうなんて、い、いいだすから・・・ あいつは不思議そうな顔していたけどそんなのテンパるに決まってるじゃない!! そのせいで思わず魔族の秘術のタイムマシーンを使って旅をしようなんて言ってしまって――自分のことながらなんてことをいってしまったと思っているわ でも――あっさりとそれを承諾したあいつをみて、ひらめいたわ 一緒に旅をしているなら倒すチャンスはいくらでもあるってね それを知ってかしらずかあいつは悠長に自己紹介なんかしてきて。こっちの魂胆も知らずにね 思わず笑いが止まらなかったわ――なんてマヌケな男だと思ったわ いいわよ勇者ジン――しばらく旅を楽しみましょう、そして必ずその首を――とってやるわ ・・・どうでもいいけど暖かかったな、あいつの手
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