537人が本棚に入れています
本棚に追加
「……校長、これで三人目ですね。」
「……あぁ、あまり公にはしたくなかったのじゃが、こうも立て続けに被害者が出ては致し方無いのう。」
草木も眠る丑三つ時、二人の男性が学校の校長室で声を潜めて話し合っていた。
「……ウィリアム君、明日魔術協会に連絡してくれたまえ。」
「…はい。……しかし、こんな事件を魔術協会が知ったら、我々も只では済みそうにありませんね。」
「……いや、そうとも限らん。これは未知の魔法による事件じゃ、魔術協会の奴等もこの事件をあまり大事にしたくはあるまい。」
「……だと、いいのですが。」
校長室の片隅には事件の被害者で、この学校の生徒達であろう死体が三体横に並べられていた。
その死体の体は明らかに異常であった。
三体の死体に外傷は全くないのだが、まるで体中の水分を全て抜かれたかのようにミイラ化していたのだ。
「……本当に魔法による事件か、はたまた悪魔か神によるものなのか……。何にせよ酷い死に方じゃ。」
最初のコメントを投稿しよう!