第一章 異端の赤雪姫

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父親に挨拶すると、私は鞄を持って外へ出た。 私が今から行く魔法学校は中流貴族や大商人の学校だが、通学は徒歩か車に限定されている。転移の魔法は難易度の高いものだし、転移先がバッシングすると事故が起きるからだ。……そもそも、使えるのは余程魔法に関しての勘のある者か理論を学んだ者だけだ。 ちなみに私は理論を学んでいるために、転移は一応出来る。しかし、理論上でも不確定要素が多いことがわかっているため、極力使わないようにしている。 ロンド魔法学校は、幸いなことに私の家から十五分歩いた先にある。魔法学校の新入生としてはありがたいが、面白みのない気もする。 「……まぁ、退屈はしないだろうけど」 ため息をついて呟いた。
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