第一章 異端の赤雪姫

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予想通り、クラスに入ると注目される。私はまたため息をつきながらも、席を探し座った。クラスメートの交わす声が聞こえる。 「ねぇ、あの子…」 「やっぱり東洋人よね」 「だけど目は青だな」 「じゃあハーフ?」 「てか、どこの家の子?あんな子知らないわよ」 「隠し子とか?」 俯いて唇を咬む。直接聞いてきたらいいのに。勝手に憶測して、尾鰭背鰭をつけた噂が徘徊する。前に行った貴族のパーティーでもそうだった。私は見せ物じゃない……。
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