1671人が本棚に入れています
本棚に追加
「でけへんってわかってて返事すんねんな、ソラは」
「そうだよ？」
俺だってそうそうからかわれてばかりでもないんだよ？ にっこりと笑う俺を見て、太田は肩をすくめた。
「お先にお風呂頂きました」
「はいはい～」
風呂から上がって、ダイニングに戻った。
「柳沢くん、ビール飲む？」
「すいません、俺、酒駄目なんです」
せっかくだが、太田のお母さんの勧めを断る。
「ソラ、ここに座り」
太田が自分の隣の席を示す。ミネラルウォーターを持って来てくれたお母さんに礼を言って、俺は席に着いた。
座ったテーブルには初面の女性が二人いた。
「ソラ紹介するわ。俺の妹の由衣と幼馴染みの満里奈」
「柳澤宇宙です。太田とは大学で仲良くしてもらっています」
「由衣です。高２です」
「岡田満里奈よ。幼稚園からの幼馴染みなの」
簡単に自己紹介をしあう。
「柳沢さんてかっこいいねんなぁ」
「え……？」
「ジャニ系の顔してはる。よう言われるでしょ？」
「全然そんなこと無いよ。由衣ちゃんこそもてるんじゃない？」
母娘揃ってかわいらしい。
「私そんなモテへんよ。モテたんは兄ちゃんや」
「……へえ、そうなんだ」
最初のコメントを投稿しよう！