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普通の服に合わせて履くようになったクツ。
不安定なピンヒール、サンダル、底がぺったんこなクツなど…。
初めてユキヤに会った日と比べ、日に日に高い肩の位置や広い背中に気付かされた。
そして、包み込んでくれる優しさにも…
大きな手は、まるでユキヤそのものを表しているようだった。
そんな手に引かれ、私は彼と並んで歩く。
着いたのは、以前ライブの後にレンたちも含めて来たカラオケ店。
部屋に入ると、早速買ってきたペアリングを確認した。
中身相当の包装、箱にも高級感が漂う。
「そういえば…さっき、これ目的で来たって言ってたよね?」
「うん。」
「でも、始めは違うコーナー眺めてたじゃん。 良かったの…?」
「あれは…何て言うか。 フジ君が来るのを待ってたんだよ。」
「フジ君を?」
すると、ユキヤは私の手を掴み、左手の薬指にリングをはめた。
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