62976人が本棚に入れています
本棚に追加
「うわっ?決めゼリフって……。
マークって夢見るお子様?」
「私も流石に驚いたな。」
朝日はマークの言葉に憐れんだ目を向け、ニナは"マークってこんな考えのヤツだったの?"と見方を改めようと思っていた。
「僕は小さい時から軟弱だったから、勇者とかに憧れていたんです!
いつもヤラレ役しか遣らせて貰えなかったから、あんなセリフを一度言ってみたかったんですよ!
ニナ様!これで我々は精霊術士ですねっ!
これも全て"大精霊術士"のアサヒ様のおかげです!」
そんな二人の呟きを余所にマークは既に言葉を詰まらせることなく、自分の思いを主張していた。
しかし朝日は一つ聞き捨てならないものを耳にした。
「待てやコラあぁぁーっ!
何だその大精霊術士っちゅー仰々しい名称はっ!」
朝日が恥ずかしいネーミングにツッコミを入れたのだが
「そうだな!マーク!
我々は精霊術士だっ!
そしてアサヒは精霊様の力を誰よりも表現する大精霊術士だなっ!
マークよ!なかなか良いことを言うヤツだ!」
「ありがとうごさいます、ニナ様!
これからも大精霊術士様の教えを学びましょう!」
ニナとマークは勝手に盛り上がっていたのであった。
最初のコメントを投稿しよう!