魔法レッスンと大袈裟な肩書き

13/15
前へ
/1305ページ
次へ
本日のレッスンはこれまで!と朝日が宣言して神殿に戻る一同。 "大精霊術士"の名にかなりの抵抗を感じた朝日はニナに何とかしてと頼んだが、ニナとマークもなかなか譲らずに、結局大精霊術士は存在するといずれ公にするが、大精霊術士=朝日であることはこのメンバーだけの機密にすることで互いに妥協したのであった。 「おお、周囲の目が明らかに変わったな。 何したか知らんけど気が楽だわ。 ニナ、ありがとう!」 神殿内に入ってから、朝日は兵士達からの視線が朝とは全く違うことに気付いた。 「いやいや、アレはマークの妙案の賜物だ。」 「こんなに効果テキメンとは自分も驚きですよ。」 朝日は結局どんな対策を取ったのかマークに聞こうとした時、自分を見る周囲の会話が耳に入ってきた。 「おっ、あの方が?」 「ああ、ラム様を連れてるから間違いない!」 「あの方がラム様に指示を出して魔物を撃退して下さったんだな。」 「あれが"ドラゴンマスター"のアサヒ様かぁ。」 ピクッ! 朝日の耳が僅かに動いた。 「マークこらあぁーっ! テメェ兵士に何吹き込みやがったあぁーっ?」 朝日は神殿兵士に"ドラゴンマスター"と認知されていたのだった。
/1305ページ

最初のコメントを投稿しよう!

62976人が本棚に入れています
本棚に追加