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マークが詠唱すると、気軽に構えていたジョニーは突然体をブルブル震わせ始めた。
「がぁーっ!何だこれっ!
関節が思うように動かせねぇーっ!」
しかし3秒ほどでジョニーの体は元に戻った。
急に動ける様になったジョニーは勢いあまって、体を前方に投げ出す様に盛大にズッコけたのだった。
「うわっ、カッコ悪っ。」
「醜態を晒すなジョニー。」
「あれが次期親衛隊副長とは……。
父上の見る目はどうかしてるのか?」
ギャラリーと化している残りのメンバーは、ジョニーの哀れな姿に言いたい放題。
ラムは例のごとく、ジョニーのズッコケぶりに対して腹を抱えて吠えていた。
「いててて。急に身動き出来なくて焦ったけど、正直これじゃ使えそうで使えないな。」
地面にぶつけた額を撫でながら立ち上がったジョニーはマークの精霊術の率直な感想を述べた。
「うむ。確かにそのようだな。」
リーシャもジョニーと同意見らしい。
「ど、どういうことよっ?
マークはジョニーを動けなくしたんだから精霊術は成功じゃないっ!」
ニナは精霊術がマークの言ったように動けなくすることに成功したので、ジョニーとリーシャの意見に納得出来ないようだ。
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