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あの寒い日から7年の年月が経った………。
僕の名前は慧斗。多朗ちゃんが付けてくれた。
多朗ちゃん曰く、好きだったホストさんの名前らしい……。
「慧ちゃん。アッキー起こしてきてよ。」
「え~!!多朗ちゃん起こしてきなよ。料理の味付けは僕がやるから。」
「バカ!!そんな事してみろ。絡んできて更にタイムロスするよ。」
「はーいはい。分かりました。僕がマウントポジション取れば良いんでしょ?」
多朗ちゃんは笑って頷いた。
多朗ちゃん本名多朗。髪の毛は顎あたりまであり、ウェーブがかかっている。細身で男か女か分からない感じがする。働いてる先では人気があるらしい。
…………ってどんな仕事しているのか分からないけれど…………。
多朗ちゃん曰くせくしゃるまいのりてぃを持つ人達が集まってお酒を飲みあってお酒を出している仕事らしい。
アッキーと多朗ちゃんの部屋は一緒なのだが多朗ちゃんが早く起きて朝ごはんを作るのだ。
アッキー本名は明久。
アッキーというかわいいあだ名に似合わずごっつく揉み上げと髭が繋がっていてモヒカンである。見た目は怖いが実際は優しくて多朗ちゃんよりも常識人のような気がする。
アッキーを起こします。まずは横っ腹に蹴りを入れ、ジャンプしてみぞうちに肘を入れた。
ちなみにこの技はプロレス好きのアッキー仕込みである。
「痛てぇ!!!!!!慧斗!!!!!俺が死んだらどーする!!!!!」
「だってこうしないと起きないって多朗ちゃんが言ってたんだもん。ねー多朗ちゃん。」
アッキーはバサッと上半身裸パンツ一丁で多朗ちゃんに怒鳴りつけた。
「タロー!!!ちゃんと慧斗を躾ないと小学校で暴力的になるぞ!!!!」
「だってアッキーが目覚まし5個つけても起きないんだもん。あと慧斗の躾は二人でやるって決めたじゃん。僕はアッキーの奥さんじゃないんだからね。確かに僕達三丁目で働いてるけどさ。」
「まーまーお二人さんケンカは良くありませんぜ。」
僕が真ん中に入って仲裁した。
これが僕の何気無い日常です。
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