第一章 真紅のワイン

6/6
前へ
/26ページ
次へ
そして、そのまま勢いよく、『バタン』と音をたて、テーブルに頭を打ち付けてしまうが、それでも七海は起きる気配がない。 さすがに、ただ寝ているだけにしてはおかしい。 「お、おい。どうしたんだ、七海?!」 直哉は焦り、急いで七海の体を抱き起こしてみた。が、その体からは体温は感じられず、顔にも血の気がなく、蒼白している。 「なっ…!そ、そんな…」 直哉はようやく悟った。七海は息をしていない。つまり、死んでいると…。
/26ページ

最初のコメントを投稿しよう!

90人が本棚に入れています
本棚に追加