第一章

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どんなに急いでも家からバイト先まで20分はかかる。 「もう!!何でこんな時に信号が赤なのよ!!」 横断歩道にさしかかり、わたろうと思いきや、信号は赤。 「はあ…完全に遅刻…また津田さんに怒られるよ…」 津田さんとはバイト先で私に仕事を教えてくれている先輩だ。 っといっても入って私と一年ほどしか違わないのだが… 「…またあのパンダのような顔を強ばらせて皮肉を言うんだろな…」 いつもは遅刻など滅多にしない私なのだが、今日はちょっとしたトラブルがあったため家を出るのが遅れてしまった。 「…このままどっか遠くへ行っちゃいたいなぁ…なんて…」 そんなことを考えていると、後ろから突然何かがぶつかってきた。
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