0人が本棚に入れています
本棚に追加
今日も君と会った。
俺にニッコリと微笑む。
俺はある決意をして、君の前まで歩いていった。
「少し、話をしてもいいかな?」
警戒心を持たせないように、やわらかく聞いた。
君は驚いた顔をしたが、素直にコクリとうなずいた。
喫茶店に入り、君はなぜかビクビクしながら、俺の後をついてくる。
「まず、何から話せばいいかな・・・」
いざ面と向かうと、何を話せばよいのかわからなかった。
「ごめんなさい!!僕・・・僕・・・」
瞳に大粒の涙をためて、俺を見つめるそんな君の姿に不謹慎にもドキリとする。
「僕・・・ずっとあなたを追いかけてしまいました・・・。きっと今まで偶然だと思っていたと思うんですけど・・・それは全部僕が作り出した必然なんです。あなたにどうしても会いたくて・・・あなたに微笑みかけてほしくて、偶然を装っていたんです・・・」
ポロリと大粒の涙がこぼれていた。
君との出会いは偶然ではなかったけれど、俺が君を好きになったのはきっと偶然。
「君の名前・・・聞いてもいいかな?」
泣いている君に俺はニッコリと微笑みながらそう聞いた。
そしたら、君は涙を流しながらも最高の微笑を俺に向けてくれた。
最初のコメントを投稿しよう!