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死にたい気持ち
いつのころだっただろう。
いつの間にかこんなにも「彼」のことを好きになっていた。
徐々に壊されていく自分に戸惑いながらも、それが嬉しいと感じていた。
きっと誰かのことをこんなに好きになることはもうないだろうとさえ思う。
失ってから気が付くなんて…
もし「彼」と一緒にいられるなら、死んでもいい。
死んで、永遠に一緒にいられるなら…
自らの手で死んでしまおうか?
彼に会えるという保障はないけれど、今の辛さよりきっと楽になるだろう。
自分の手首に包丁の刃をあてる。
迷いながらも、手首に傷を付ける。
不思議と痛みはなかった。
だから、何度も 何度も 手首に傷を付ける。
ふいに睡魔が襲ってくる。
何だかやっと死ねるような実感が沸いてきた。
もう目を覚すことがなければいい…
「彼」に会えなくてもいいから、僕に安らかな死を…
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