さらば

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さらば

  暗く静かな部屋の角に 窶れ変わり果てた僕がいる...   生きる事から逃げた僕には行く宛もなく 一人部屋に篭った...   何時しか僕は過去を忘れる為机の上にある刃物で自身を傷つけ始め... それに快感を覚えた...   僕の身体には無数の傷が増え 終いにはその傷だけでは物足りなくなり.... 僕の記憶自体を傷つけたいと思う様になった...     犠牲者...     僕が愛して止まないキミ... 愛しい過ぎて... ごめんね....   でも、キミが悪いんだよ!? 僕の過去に居座って... 僕を一人残して消えるから... あんな奴と一緒に....     ある日僕は久しぶりに外へ出た.... そう...キミに会いに....   ...キミは何処にいるんだい!?   僕は宛もなく歩き続けた... 何時しか日は暮れ、辺りが暗くなっていた....   僕は公園のベンチに座りこんだ...   どうしてキミは居ないの!? 何時も僕の頭の中で笑っているのに... ...!!   その時僕は気付いた... なんだ...キミはこんな近くにいたのか...探す必要なんてなかったね...微笑   僕はポケットにしまっていたナイフを取り出し...   ....さらば僕の過去....   ....さらば愛しいキミ....   そう言って僕は自分の頭にナイフを刺した....   頭を刺した僕はそのままベンチに横たわり.... 過去...キミと共にこの世を去った...    
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