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「なんか大丈夫なのか。この会社…」
プリントを見つめながら智史は呟いた。
「俺も同意見」
振り向くと智史の言葉に共感して答えた人物がいた。よく見るとそいつはさっき女性社員に質問していた奴だった。
「あんたは…さっきの…」
周りに誰もいないと思っていた智史は思わず指をさした。
「初対面の人間に対して指を指してはいけませんって習わなかった?」
男は智史の目をじっと見てから、にこっと微笑み言った。
「あっ!そうそう俺の名は、小林裕太。あんたは?」
「俺の名の笹木智史…よろしく」
智史が手を差し出すと裕太も手をだし二人は握手をした。
小林裕太は明るい性格をした奴だった。人との付き合いがうまく研修一日目にして、合コンの幹事をやっていた。俺はそういうのが苦手な反面彼の明るい性格が羨しく感じた。小林とは不思議な縁で研修中よく一緒のグループになった。一見話が会わないかと思っていたが、趣味がゲームという事で話が弾んだ。特にお互いRPGが好きだという事がわかった。
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