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で結局ここはどこなんだろうか…リラに聞いてもレモテの村しか言わないし…
智史は途方にくれていた。
ガチャ…
「お兄さん、目が覚めたみたいだね」
ドアを開けて智史のいる部屋に入ってきたのは、少しポッチャリめのおばさんだった。
「あっ!トメさん」
リラが言うと、智史は素早く反応した。
今…トメさんって言ったが、どうみても恐竜じゃないぞ!恐竜から人に変身するとかそんな馬鹿な…いやもう非現実的な事ばかり起きているんだから変身したって…
智史が頭をかかえていると
「あんた、頭痛いのかい?薬持ってきてあげようか?」
トメさんは心配そうに智史をみつめた。
「いや…大丈夫です」
智史は苦笑いした。トメさんと恐竜について聞きたいが、今の状況すら把握できていないのに、これ以上のわけのわからない事は避けたかった。智史は考え出すと答えが出るまで悩んでしまう体質だから親しい友人から、よく注意をうけていた。沢山問題が起きたらまず足元から片付けていけと…当たり前のようだが智史にとってはその言葉のおかげでパニックになる事はなくなった。一言で言うと不器用なのである。何かをしている最中に違う事言われると混乱してしまうのだ。
「はぁ~これからどうしよう」
智史は肩をおとした。先がまったく見えないのだ。
まずは足元かぁ~。この村の事とかを知る必要があるな。世界観も自分が過ごしていた所とは違うだろうし
智史は右手をぐっとにぎり決意した。
絶対元の世界に帰ってやると
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