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「今年の編入生は 王子と姫なんでしょ?」
まだ興奮のおさまらない声で 1人の女子生徒が彼等に訊いた。
「王子と姫?何ですか?」
会長と呼ばれた男子生徒は首を傾げて聞き直す。
「だって、田中様と 姫宮様でしょ?」
「よく ご存知で。」
副会長と呼ばれた男子生徒が笑顔で答えると 女子生徒達が歓声を上げながら
「「「勿論!」」」
と 答えた。
教室を出て 廊下を唯志と歩く。
「なあ…唯志。姫宮の姫は 分かるが… 田中の王子?」
「ああ… 彼女は 見たら分かりますよ…」
碧の質問に 柔らかくごまかす唯志だった。
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