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二階の一番奥。
放課後の理科室は、毎回思うけれど、陰気くさくて怖い。
春馬先輩命名の
『人体模型のたろうくん』も、教室のすみっこで、真っ赤な夕焼けに照らされ、不気味に立っていた。
僕は先輩に理科室の椅子に座らされ、びくびくとあたりをみまわしながら、その口から発せられる言葉を待っている。
春馬先輩は、
入学してすぐに、この心霊同好会を一人で作ったらしい。
活動内容は、
『心霊現象に触れ、未知の体験をしよう』だそうだ。
入学したての僕は、何故か先輩に気に入られ、無理やりこの同好会に入部させられた。
同好会には、この学校の生徒から様々な心霊関連の依頼がくる。
先輩は依頼を受け、調査をし、時には解決する。
先輩は、見えざる者が見え、それを払う事が出来る凄い力と数々の心霊経験がある。
でも、僕は何もないただの高校生。
そのために今まで、僕だけ何度命の危険に晒された事か。
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