退屈な日曜日

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「ごめん」  初めて聞く、何の装飾もない「ごめん」。カヨはまた、むっつり黙る。 ――ああ、だからカヨが好きなのね。  私はトレイの上のパスタを見る。 「うん、私も。ごめん」  ひどいことを言った。素直なカヨが大好きなのに。友達でいたいのに。カヨは目元をハンカチで拭った。 「カヨ、私に似合うワンピースって何色かなあ?」  私の質問に、自信満々に答える。 「パステルイエロー」  これ以外はない、とばかりの即答に思わず笑った。
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