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幸音さんの勢いに驚きながらも、挨拶をした。
「一緒に共演させていただく事になりました、熊谷歩夢です。よろしくお願いします」
そして、深々と頭を下げる。
「あ、こちらこそよろしくお願いします!!」
幸音さんもちょこんと頭を下げた。
幸音さんの仕草は、どれも可愛い。さすがは、モデルだ。
2つ結びも“私”が普段しているのとは、全く違ってオシャレだ。
「わぁ!!本物の『歩夢君』だぁ!!可愛い!!」
目をキラキラさせながら、幸音さんが僕を見つめる。
「い、いえそんな…。幸音さんの方が可愛いですよ」
僕は、褒めたつもり なのに幸音さんの表情が少し暗くなった。
「ねぇ、歩夢君。敬語やめにしない?」
「え…?でも、幸音さんは年上ですし…」
「お願い!!私、同じくらいの年の子であまり友達いないの…」
そう言うと、幸音さんは悲しそうに俯いた。
「幸音さんが、良いんだったら…」
「本当!?ありがと!!あ、あとそれから私の事はちゃん付けで呼んで!!」
「う、うん。幸音ちゃん」
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