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僕と下月さんの間に流れる微妙な空気が消えないまま、スタジオに着いた。
「歩夢!!ほら、挨拶!!」
下月さんに促され、慌てて頭を下げた。
「は、はじめまして!!熊谷歩夢です!!よろしくお願いします!!」
ザワザワとうるさかったスタジオが静まり返った。
(あれ?変な事言ったっけ?)
すぐに、クスクスと笑い声が広がった。
「え?え?え?」
僕の頭の中は、?マ―クでいっぱいになった。
「元気がいいね~!!」
「あら、可愛いわね♪」
「やる気満々って感じだな!!」
気づけば、スタジオ内の全員が僕を微笑ましそうに見ている。
「歩夢く~ん!!」
スタジオの一番奥から、可愛らしい声が聞こえた。
「幸音ちゃん!!」
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