始まりは突然に…

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聖杯戦争だの、サーヴァントなど、何も知らない俺に遠坂はいろいろ話してくれた。 だが、俺は最後まで話を聞いてられなかった。 途中で逃げ出す俺。 自分の部屋に入り、布団の中に潜りこむ。 障子にはつっかえ棒をして、開かないようにしたが、アイツらには無意味だろう。 今日は信じられないことばかりだ。 俺のハートはボロボロだ。もう一生家から出られそうにない。 「マスター、どうしたのですか?」 障子の向こうから鎧の少女が声をかけてきた。少女は確かセイバーと名のっていた。 「…ほっといてください」 自分の声ながら、異様に暗かった。 「ですが…」 「放っておけ。奴がこうなっては手の付けようがない」 これは短剣男の声。名前はアーチャーだったかな。 「アーチャー、なんでそんなことわかるの?」 遠坂凛の声。 「自分でも分からないんだ。ただ…なんだか人事のような気がしなくてな」 「ふーん、でもまさかあの衛宮君がこれほどまでに心が弱いなんて…」 「マスターをバカにするな!!仮にも私(セイバー)を召喚したのですよ」 「でも、聖杯戦争の話だけでこれじゃあ…」 「フッ、ただの腰抜だ」 障子の向こうで会話する三人。 俺は眠りに落ちそうになりながらその会話を聞いていた。 そして思った。 なんかコイツら…うぜぇ。  
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