199人が本棚に入れています
本棚に追加
聖杯戦争だの、サーヴァントなど、何も知らない俺に遠坂はいろいろ話してくれた。
だが、俺は最後まで話を聞いてられなかった。
途中で逃げ出す俺。
自分の部屋に入り、布団の中に潜りこむ。
障子にはつっかえ棒をして、開かないようにしたが、アイツらには無意味だろう。
今日は信じられないことばかりだ。
俺のハートはボロボロだ。もう一生家から出られそうにない。
「マスター、どうしたのですか?」
障子の向こうから鎧の少女が声をかけてきた。少女は確かセイバーと名のっていた。
「…ほっといてください」
自分の声ながら、異様に暗かった。
「ですが…」
「放っておけ。奴がこうなっては手の付けようがない」
これは短剣男の声。名前はアーチャーだったかな。
「アーチャー、なんでそんなことわかるの?」
遠坂凛の声。
「自分でも分からないんだ。ただ…なんだか人事のような気がしなくてな」
「ふーん、でもまさかあの衛宮君がこれほどまでに心が弱いなんて…」
「マスターをバカにするな!!仮にも私(セイバー)を召喚したのですよ」
「でも、聖杯戦争の話だけでこれじゃあ…」
「フッ、ただの腰抜だ」
障子の向こうで会話する三人。
俺は眠りに落ちそうになりながらその会話を聞いていた。
そして思った。
なんかコイツら…うぜぇ。
最初のコメントを投稿しよう!