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「赤じゃないんだね」
「そうなんだよ…実はさ、さっきのアレ………俺の事だったりすんだよね」
「…なに、言ってんだよ…?」
「これ見てもそんな事言えるか?」
紅斗はコートを脱ぎ捨てた。何時もの赤…のはずが、今日はもっと紅だった
「?!…紅…斗?」
「なーんかさ、親がウザくてさ…最初に殺っちゃった。そしたらもっと紅が欲しくなって…」
「他の人も殺ったのか…?」
「あぁ、そうなんだぜ?」
ニヤリと皮肉な笑い方をしながら、左手にアイスピックを握っていた
………血に染まった、ソレを
「…冗談、だろ?」
認めたくない俺は多分、真っ青になりながら紅斗を見つめた
「…俺がそんな冗談言うと思ってんの?」
一歩、一歩俺に近付いてくる。とても楽しそうに笑いながら
「紅斗…?俺を殺るのか」
「当たり前だろ?その為に来たんだし?」
恐怖のあまりに、動けない俺の肩を右手で掴み、アイスピックを上にあげた
「紅斗…」
「ありがとな?俺の獲物になってくれて」
そう言った刹那、紅斗は俺に向かってアイスピックを振り下ろした――――――
つづく
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