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ここはとあるゲームセンター。
某格闘ゲームの前で大声で叫ぶ目立つ男女が二人。
女のコは茶色っぽい髪の毛を後ろで高くお団子にしてまとめ、軽く制服を着崩し、オモチャのクマのネックレスを着けている。
男の子は黒髪をツンツンと立て、やはりこちらも制服を着崩している。
乾風春菜(アナゼ ハルナ)と雲母夏(キララ ナツ)だ。
『あたし、ナツの事、だーいすき!』
(ギャー。言ってしまった!恥ずかし!!!)
ハルは一世一代の告白をした……つもりだった。
『おぅ、俺もお前が好きだっ!』
『えっ‥‥‥』
(うそっ………まさか両思………)
『お前みたいな男前なやついねぇもんなぁ!最高の友達だ!!!』
『‥‥‥』
『ハルは女じゃねーし(笑)女のコって言うのは秋みたいな子のこと言うんだよなぁ!』
ハルはニヤニヤするナツを見ていられなり、ゲームの中のナツをKOした。
『げっ!』
ナツが小さく呻く。
ハルは携帯を取り出して時間を見たふりをした。
『‥‥‥用事思い出したから帰るっ』
ハルはそう言うと、逃げるようにゲームセンターから出ていった。
後ろからはナツの
『後でお前んち行くからな!』
と言う声が聞こえた。
(馬鹿っ!アタシはナツが好きなのに……)
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