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奈央は、咲希が校舎に入って行くのを見送ったあと、保健室がある棟に向かった。 奈央が保健室に来ると扉に使用中との札が掛かっていた。中からは、あえぎ声が聞こえた。 「‥‥‥っ、せんせぃっ‥‥。」 「いけっ。」 「あっ、あああぁぁっ。」 かん高い声が上がった後、扉の向こうは静かになった。 かちゃ。 奈央はポケットから鍵を取り出すと、その鍵で保健室の扉を開けた。
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