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「もういいだろ?さっさと帰ってくれ」
アイリとの言い合いに疲れたジャックは、めんどくさそうに帰るように促した。
「そうだな。じゃあなジャック。料理中々美味かったぞ」
「そりゃあどうも」
ジャックは素気なく返事を返した。
「お礼なんて言わないわよ。あんたが食べろっていうから、しょうがなく食べたんだからね」
「素直じゃないな」
その後トムはジャックに、明日の訓練に遅れないように言ってから帰り、アイリは何故か悪態をついて帰って行った。
「口の悪い女だ」
静かになった部屋で一人呟きながらソファに座る。
横にはラークが眠っていて、呼吸をするたびに小さい体が揺れている。
ジャックはラークのフワフワの毛を触りながら、部屋に最初からあった本を読み始めた。
「この本は、戦いについて書かれているのか。こんなもの呼んで参考になるのかよ」
少しの間読んでいたのだが、飽きたのか本を部屋の隅に投げた。
「暇だ」
そう呟くと、ジャックはソファに寝転がり目を閉じた。
するとすぐに寝息を立て始める。
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