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気持ちが変わらないうちに…
そう自分に言い聞かせて私は通話ボタンを押した。
プップップップッ…
電話が繋がるまでのたった何秒が
私には何時間にも思えた。
『もしもし』
優しいマサの声。
『もしもし。マサ今日会えないかな?』
いつもと変わらない口調で言う私に
『わかった。すぐ行くよ』
と、重い口調のマサ。
勘の鋭いマサ…
何か気付いたのだろうか…
それでも
『わかった。待ってるね!』
と敢えて明るく私は答えて電話を切った。
涙はもう流さない。
強くならなきゃ!
そう決めた私の心は何だか…
不思議にスッキリしていた。
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