夜の世界

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店の雰囲気には合わず、 客層はお金持ちそうな おじさまたちで狭い店内が溢れかえった。 閉店も間近に迫った頃。 待機中、高いヒールを履いているのに店の中が狭いのでフロントにずっと立ちっぱなし。 それか、狭い厨房でグラスや灰皿を洗う。 割ものの緑茶をお湯で作る。 チャームも帰ったお客様が残したものを再利用。 飲み屋って全部こんな感じなのかな…。 そう思いながらずっと立っていた私たちに店長から声が掛かった。 「あそこの席のお客様から、場内指名です。」 席についてもいないのに、なぜか場内をもらった。 二人組の若干酔っぱらっているおじさん。 私はその頃、焼酎は炭酸のジュースで割らないと飲めなかったので、緑茶だけを飲みながら、適当に話したり歌を歌ったりしていた。 「お店終わったらさ、四人でご飯でも食べにいこうよ。」 おじさんたちにアフターに誘われた。 私は、面倒だしこんな店で働きたくもないし、終わったら千里と二人でご飯食べにいきたかった。 が、店長ゴリ押し。 「店閉めた後の掃除はしなくていいから、行っておいで。」 渋々そうすることにした。
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