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「さて………もう帰るか………。」
そう言うと聖は荷物を手に持ち始めた。
「えっ?もう帰るの?」
「あぁ。ここに居てもつまんないしな。」
「そうよねぇ………あたしも帰ろ❗」
実里がそう言った後、二人は教室を出た。
そしてその道中。
「ホントに何か単調な生活でつまんないよなぁ………。」
と、突然聖が独り言を呟いた。
「そう?でもそう言うのも良いんじゃない。」
実里が笑顔で答えた。
「俺は………嫌だね………。」
「えっ?何で?」
聖の言ったことに実里が驚きながら返事をする。
「つまんないんだよ………普通すぎて………確かにそう言うのは大切なんだろうけどさ………❗」
聖が言いかけた時、突然聖は駅前のビルのモニターを見た。
「どうしたの?」
突然話を終えるから、実里も聖が見ている所を見た。
『皆さん❗日々の生活に物足りなさを感じていません?そんなあなた❗我々BANDAI社員が総力を上げて作り上げました、最高傑作を発表します❗』
そうモニターの男が言うと、場面が変わり……
『これが我々が作り上げた最高のリアルゲーム❗バトルアナライザーです❗これはテレビで放送されました、ウルトラギャラクシー大怪獣バトルで出てきた、バトルアナライザーを完全再現致しました❗勿論❗怪獣がリアルに登場し、怪獣同士が戦います。搭載された怪獣は、バトルアナライザーによって違います❗コレで退屈な日々とはおさらばです❗コレで皆さん楽しんで下さい❗』
男がそう言うと、そのCMは終わってしまった。
「くくく…。」
「??聖??」
突然笑い出した聖に、実里は言った。
「退屈な日々とはオサラバだ❗コレで❗」
「まさか聖あれ買うつもり⁉」
「当然だ❗怪獣がリアルに出てきてバトルだ❗それに退屈な日々ともオサラバ出来るしな❗丁度良いだろ?」
と、聖は不適な笑みを浮かべながら言った。
「でも危なくない……?それにリアルなら町とかも壊しちゃうし……」
「うるせぇ❗買うったら買うんだよ❗」
実里の言おうとしている事を遮って、聖は叫び、駅へ走って行った。
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