息苦しい日常

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「…なんでそんなことになったの?」 興奮する麻耶になぜか冷めてくる。 こんな時、同級生の友達なら間違いなく同意して同情するところなのだろう。だけどそれが出来ない。 「通話料金が約束よりかなりオーバーしてて、しかも最近夜遊びが過ぎるって怒られて、喧嘩して…やられた」 明らかな自業自得。 でも話していく程に落ち込んでいく彼女にそうは言えなかった。 「災難だね」 「だからそういう話じゃなくてさぁ…」 私のどこかズレたような感想に脱力する。 でも確かに、携帯のない不安感は分かるのでやっぱり少しかわいそうだ。 だけど、本人は特に反省してないみたいなので、この罰には効果ないな、と思った。
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