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「今日はサンキュー!友達も楽しんで行ってねー!」
チケットを三枚、麻耶に手渡すとその人は私と朱音にも手を振る。
その様子は気さくなお兄さんという感じだった。
話せば案外普通の人なのかもしれない。だけどきっと友達にはなれないだろうと判断した。
楽屋を出て、改めてチケットを見せて表の入り口から入場した。
既に中には多くの人が集まっていて、熱気が高まって来るのを肌で感じる。
狭くて暗い空間に同年代か、少し上の人たちがみんな流行りの格好で着飾っていて、大きな声で笑っている。
こんな場所でのこんな雰囲気には慣れなくて、自分が浮いていないか心配になったが、誰も他人のことなど気にしている様子もなかったので最後はどうでもよくなった。
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