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成金くさくない、上品な作りの洋館で、レンガの壁は半分くらいの高さまでツタに覆われている。
芝生の庭は雑草一つなく手入れされ、噴水では瓶を肩に抱えた女性の像が、澄んだ水を瓶から沸かせていた。
正面から見ただけでも、相当な敷地であることがわかった。
身なりのいい紳士だったが、一体何をしている人なのだろう?
そんな事を考えているうち、すぐに館の入り口へとたどり着いた。
ズッシリと重厚感のある扉。
俺は呼び鈴を探したが、それらしき物は見あたらない。
そうだ、映画で見たことがある。獅子のくわえた輪っこを叩きつけるんだよな・・・
カツン、カツン。
しばらくすると、鍵のはずれる音が聞こえ、ゆっくりと扉が開いた。
紳士が出てくると思ったが、俺を出迎えてくれたのはメイドの格好をした、人形であった。
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