深夜

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深夜の国道を車で飛ばす。時計は深夜1:06を表示している。 スピードメーターは100キロを越えていた。 仕事帰り。行く当てもなく車を走らせる。今日も一日が無為に終わって行く。 無表情に車を走らせている彼の名前は石島勇樹。27歳。 疲れ切っているのに家に帰る気もしなかった。帰った所で彼を出迎えるのは散らかった暗い部屋。おおよそ人の住家とは思えないような自分の部屋へは帰る気にならなかった。 かと言って彼には何もない。やり場のない感情は彼を無意味な行動に駆り立てた。
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