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オレは成とタカのあとに続いて、外に出てみた。
中庭はすぐ近くだ、
すると、
「おぅ、成」
「タカもいるやん」
「はよおいで」
と、声をかけられる。
成は返事をしながら、彼らの近くに行き、タカはオレの肩を押しながら連れていった。
「タカ、この子が祐?」
タカ「そうです」
「めっちゃ可愛い」
「成ホントに同じ年?」
「成より若くね」
成「どうせ俺は老けてますよ」
「すねんなよ」
「すねても可愛くねえぞ」
成「俺は可愛くなくていいです」
「ハハハハ(笑)」
祐は次々繰り出される会話についていけなさそうなのか、
タカの横から後ろに回りそうだったが
「祐?」
祐「はい?」
ふわふわのパーマっけのある髪の人が、俺の顔をのぞきこむようにして
「俺、トモ、3年だよ、よろしくな」
祐「あ、よろしくお願いします」
と、言ったとたん2人が一度に話そうとしはじめたので
「こら!順番に話せ!」
大声で怒鳴られたと思って、声の主から一歩ひいてしまうと、
タカ「祐、大丈夫!リョウ先輩は話し方がこわいだけだから」
り「こわいは余計や、祐ごめんな驚かせて、俺はリョウ、トモと同じ3年、中学までは大阪にいたから、まだ関西弁抜けへんけど、よろしくな」
あ、笑顔が優しそう
祐「はい、よろしくお願いします」
タカ「祐、本当にリョウ先輩は優しいんだよ」
り「もうええっちゅうねん!」
オレはそのやりとりがおかしくて笑った。
「笑った!祐、俺はヒロ、2年よろしくな」
祐「よろしくお願いします」
「祐だって笑うぐらいするよな、あ、俺はノリ、よろしくな」
祐「ノリ先輩よろしくお願いします」
ノリ「先輩はいらないよ~」
り「確かにな、」
ヒロ「先輩って感じやないしな」
ノリ「こら、おまえら俺は成じゃないんだからな」
成「どーいう意味っすか!」
皆楽しくて明るそうな人たちばかり
今日1日でずいぶんたくさん知り合いができた。
こんなに笑顔でいられるのは久しぶりだ
いや、あったかな?
祐「タカ」
タカ「ん?」
祐「これで全員?」
タカ「んーいや、あと1人
ケイ先輩がまだ来てないな」
ん?
ケイ先輩?
まぁまさかね
と、思っていると、
後ろから
誰かが抱きついてきた。
オレは反射的に逃げ出し、
タカの後ろでタカにしがみつく
タカ「祐!?」
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