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魔王が現れた。
と、まぁ何時の時代にも付きまとう問題がこの時代にも遂に起きてしまった。
だが、今回は何時もとは少し勝手が違った。そう、いつも颯爽と現れ、民を守り、いつの世も必ず救ってきた存在。
勇者が現れなかったのだ。
いくら待っても、勇者は不在。民は叫ぶ、国は求める、王は悩む。
王は考えに考え抜いた末に、一つの結論に達した。
「勇者が居らぬなら、誰でもいい。血も地位も過去も種族も、何だって構わぬ。善悪すら問いはしない。
魔王を倒した者には報償として、どんな願いでも叶えよう」
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