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ある夏…俺の中学野球がが終わった…
グランドに置き去りにされたのは後悔と虚しさだった。
…
中学から野球を始めた俺は入部したての頃はルールさえも知らなかった
小さい頃から病弱で、体が弱かった自分を変えたい一新で入部をした
練習はキツくやっとの思いで付いていくのがやっと
「辞めさせて下さい」と何度相談しただろう
そんな中でも踏み切れなかったのは何か野球に感じる物があったのではなかったのかと今になれば思う
「おーい的場信二ー!!」
「ん?ああ、美月(本名桂木美月)か何故にフルネームで呼ぶのだ。」
「信二ー!!って叫んだら何か恥ずかしいじゃん」
「なら的場ー!!って呼べよ」
「それも何かねー」
「それよりさーあんたまた私と同じクラスだよ!」
「またかよ…」
美月とは家が近所という事でよく昔から遊んでいた
中学になってもたまにあいつがテニスの練習付き合ってとの事でしばしば駆り出されることがあった
「信二はまた野球部入るの?」
「いや野球部無いんだよ。まあする気も無かったけど」
「えー!もったいない!あんた抜群の球拾いセンスだったのに…」
「…泣くよ?」
「はははっ!」
「笑い事じゃねぇよ」
この中山高校には中学でのメンツがほとんど
まったく変わり映えがしないがただ一つ大きな違いがあるとすれば野球部が無いことだ
「じゃあ野球部作っちゃえば!?」
「無理だよ」
「やる前から無理って言わないでよ」
「やる気ねぇんだよ」
「そんな事ない!たまにあんた野球場行ってぼーっと眺めてるじゃん!」
「…もう忘れたいんだ!!ほっといてくれ!!!!もう終わったんだよ!!!!!!!」
…
「ごめん。大声だして…」
「ううん。私こそ無神経だったよ…ごめん」
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