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うさぎ乃先生は泣きながらタコ焼きを食べていた
『先生、今度美容師の作品描くんですよね、奈良山にいろいろ聞いてください。彼元々美容師専門学校の生徒でしたから』
『一応、道具は詳しいしぃ…男のファッション雑誌にもいたんで、少しは役にたてるかと…』
『……助かる』と先生は一言言った
彼は癒しだけじゃなくて、いろんな経験積んでるだけあって、なんとなく頼りになると私は感じた
帰り道奈良山は
『立木さんって凄いんですね…人の気持ちわかるというか…ちゃんと先生の事わかってる…』
『大事な担当の先生だもん。全部把握しないとね。先生は奈良山君と歳同じだから、これからも今みたいに助けてあげてね』
『え…立木さんは?』『私も顔はだすけど、担当が新人の姫花さんに代わったの。だからこっちも気合いいれなきゃ』
『ああ…新人賞とった。あの人寺アキ先生のとこでアシスタントしてましたよ。すごく優秀でした』
『そうなんだ!だからあんなに上手い描写なのね。奈良山君は初め使えない奴だと思ってたけど、かなりの戦力になるわね。徳永編集長もそこに目を付けてたんだ(笑)』
『大袈裟ですよ…』
『とにかくうさぎ乃先生は頼んでおくからね』
『わかりました。立木さん!こんな僕が言うのもなんですが…今度食事付き合ってください!』
『あら、いいわよ(笑)草食系男子のおもてなし、受けたいから』
私はあっさり引き受けた
ホントに彼が草食系なのか知りたかった(笑)
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