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『うわああああ~ん!』私は声をあげて泣いた
和巳はまたかと言うような顔である…
『少しは使える人間寄越せっての!お茶くみしか出来ない男なんてさ』
私は多分とんでもない泣き顔で和巳に訴えたのであろう。彼にタオルを投げられた
『それ、今流行りの草食系男子ってやつ(笑)いいじゃないか、潤いがあってさ』
『だって任せられる仕事ないんだもん…漫画家の先生の手伝いさせられないし…扱いに困ってるのよ』
『純子の召し使いにしたら?(笑)』
『超邪魔』
『純子はなんでも仕事基準に考えるからな…。仕事が趣味なんて卒業しろよ』
『和巳は遊びすぎよ。合コンばーっかり。そっちこそ卒業しろだわ』
『言うね~。この世は所詮男と女なんだから、楽しまないと』
『私と和巳を合わせて2で割れば、まともな人間完成だわね』
『かもな(笑)機嫌直してワインのみな…これ好きだろ?』
私は和巳の前でだけ本当の自分を出せる
昔からそう
和巳もそうだ。このマンションにこれるのは私と和巳の先輩夫婦だけだ
あ…あと小町ちゃんという私の元部下もきたらしい
この部屋で彼女にプロポーズして見事にフラれたのだ(笑)
でも和巳には頭の上がらない事もある
昔、自殺を未遂にしてくれたのは和巳だから…
命の恩人なのだ
あの時より私は仕事に余裕ができて今に至る
本音を言えば仕事が終わる度和巳には感謝している
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