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『奈良山君、明日ノンコについてりおん先生のとこ行ってきなさい』
『ええ!りおん先生ですかぁ!名前聞いただけで僕…泣けて…きますよ』
『一応仕事場見ておいて、慣れたらアシスタントさんのフォローできるようになりなさいね』
『原稿みれるんだぁ…』
『君…女性雑誌も読んでるの?』
『女心ってエコにつながりますから…』
『エコね…今度記事でそれ書きなさいよ…。何枚か今週中に提出して』
『あ…はい…わかりましたぁ』
話ししてて余計に不安が増してきた…
で予感は的中
『原稿みて号泣ですょ…それだけならいいんです。その泣きっぷりにりおん先生がまた感傷に浸り始めて…
大河君に語りかけるんです(泣)おかげで締め切りぎりぎりになっちゃいそうで!それまではよかったんだけどな』
『それまで?』
『彼、ベタとかスクリーントーンいれるのめちゃくちゃ上手いんです。だからアシスタントさん、何かあったら代わりできるわね~なんて先生も上機嫌で…』
『へえ…そうなんだ。だったら使えそうかな』
『立木さん…うちはもういいです…』とノンコは慌てて首を振った
『大丈夫(笑)ノンコにはまわさないから』
私には考えがあった。今新人賞をとった『姫花』先生というSF漫画家さんがいる
その人を私が担当することになり、うさぎ乃先生にピッタリと着けないようになってきた
そこで奈良山を試しに連れていこうと思ったのだ
大いなる賭けである
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